台湾博物館

常設展 展示情報

台湾原住民展

台湾原住民展****

二階, G202 Location

台湾博物館

台湾の原住民族
台湾は東アジア大陸の周縁に位置する西太平洋上の小さな島です。特殊な地理的な位置と自然条件のため、人類は数万年前の冰河期に、華南の哺乳動物とともに何回かに渡って移ってきました。冰河期の後、今から5000~6000年前、南島語族の農業民族が華南や東南アジアから台湾に移り住み、今日の台湾原住民族の祖先が形成されました。

語言学の観点に立てば、今日の台湾の原住民族は南島語族の語言を使用する南島民族に属しています。台湾の南島民族は、民族学的な分類によりますと、タイヤル、サイシャット、アミ、パイワン、ルカイ、プユマ、ブヌン、ツォウ、そしてヤミ(タオ)などのエスニックが包括され、かつて台湾西部地区に居住していた平埔諸族も、台湾南島族の一員に数えられます。これら、約45万人が現存する台湾原住民は、いずれも南島民族に属しますが、各部族ごとに特殊な社会文化体系を発展させており、これら多元化されたエスニックの現象は、豊かで多様な社会の特質として,台湾南島エスニックの独特な文化の風貌を形作っています。

本展示エリアは、二つの部分に分かれます。

一、史前文化エリア
このエリアでは、台湾が歴史時期に入る前、旧石器時代から鉄器時代までの重要な史前文化を紹介しています。その内容には、今から2~3万年前、現在までのところ台湾で最も古い化石人類「左鎮人」、西部新石器時代の各階段における文化の遺物、東部新石器時代の文化、後期「プユマ文化」の墓葬や副葬品、および十三行文化に代表される鉄器時代の文化などが含まれます。

二、原住民文化エリア
このエリアは11の展示パートがあり、それぞれ平埔族、タイヤル族、ブヌン族、サイシャット族、ツォウ族、パイワン族、ルカイ族、プユマ族、アミ族、ヤミ族、サオ族の文化を紹介しています。

平埔族群
台湾東北部、西部に分布する原住民のエスニックで、漢人と数百年にわたる接触を経て、現在ではその固有の文化と語言はほとんど失われ、一方で台湾の漢人にもかなりの比率で平埔族の血統が融合しています。このエリアでは、平埔族のなかでも東北部のクバラン族、中部のパゼッへ族、そして南部のシラヤ族の三族の重要な文化の特色を展示しています。

タイヤル族
台湾の中、北部など八つの県の内山地区に分布しており、その区域は広く、台湾原住民のなかで二番目に大きな部族です。タイヤル族の主な物質文化の特色は編織と紋面(顔の刺青)で、なかでも貝や玉を使った衣服は特殊なものです。紋面は、成年に欠かすことのできない象徵です。

ブヌン族
主に台湾中部山区、南投県を中心に分布しており、台湾原住民のなかで四番目に大きな部族です。ブヌン族は約1000~2000m級の山地に居住しており、伝統的に山地を焼畑で開墾し、狩猟することを主な生産スタイルとしています。男性の衣服は皮製が中心です。台湾原住民には文字がありませんが、ブヌン族は独特な「祭事暦板」を編み出し、年中の農耕の祭典の日程などを記載しています。
 
サイシャット族
新竹と苗栗の両県に分布し、南群と北群に分かれており、台湾原住民の中でも人口の少ないエスニックです。サイシャット族の物質文化はタイヤル族の影響を受けており、それは服飾と紋面などの表現方法からも見て取ることができます。矮霊祭(パスタアイ/こびと祭り)はサイシャット族にとって最も盛大な祭典で、重要な伝統信仰でもあります。
 
ツォウ族
南投、嘉義、そして高雄県内に分布し、南ツォウ族と北ツォウ族にわかれます。ツォウ族は山地に居住するエスニックで、狩猟をメインとし、焼畑開墾農業を副業とします。ツォウ族は父系の氏族社会で、各氏族は自分の狩り場と漁場を擁しており、大きな集落には男子の集会所があります。

パイワン族
主に屏東、高雄と台東県内に分布しており、台湾原住民の中で、三番目に大きな部族です。パイワン族の物質文化としては石板屋、素焼きの壷、琉璃珠(トンボ玉)、青銅刀や彫刻が有名で、独特の芸術伝統を発展させており、,階級制度の社会体制と祖先の霊や霊蛇に対する信仰も反映しています。

ルカイ族
台湾南部の屏東県霧台郷、高雄県茂林郷、そして台東県プユマ郷内に分布しています。ルカイ族も階級社会に生きており、貴族の家名と家系を重視しています。このため、繊細な服飾芸術と家屋の彫刻を発展させています。物質文化としては、石板屋、素焼きの壷、琉璃珠(トンボ玉)、そして彫刻工芸が有名です。

プユマ族
台東県プユマ郷と台東市一帯に分布しており、それぞれプユマと知本の両群に分かれます。プユマ族の男子は11~13歳に刺猴儀式(竹竿でサルを刺す儀式)を行い、少年会所に入って訓練を受けます。19~20歳のときに成年の礼を行います。この種の年齢制度と会所組織は、部族の伝統を伝える作用を果たしており、プユマ族が台東平原で生きてゆくうえでの基石と動力になっています。
 
アミ族
主に台湾東部の花蓮、台東そして屏東一帯に分布しており、台湾原住民のなかで人口が最も多い部族です。アミ族は母系社会で、入贅婚が行われます。男子は成年後に年齢ごとの組織に入るなど、長幼の秩序のある社会体制です。物質文化の面では、女性の製陶や籠編みに特色があります。
 
ヤミ族
台湾の東南方にある蘭嶼島に居住しており、台湾原住民のなかで唯一、台湾本島に居住しないエスニックです。ヤミ族は典型な漁業民族で、精巧な彫刻で飾られた拼板漁船(カヌーに似た木造の漁船)や木彫、製陶、金銀工芸などが物質文化の特色として挙げられます。ヤミ族は「人」を「タオ」と呼ぶことから、近年になって「タオ族」と改称されました。
 
サオ族
南投県魚池郷の日月潭のほとりに居住しており、台湾原住民のなかでも人口が極めて少ない部族です。伝統的な生産方式は農耕、狩猟、漁業と採集です。日月潭の周辺で暮らしていることから、「浮嶼誘魚」など多くの独特な漁業方法やカヌーなどの湖上の工具を発展させています。

台湾の原住民族常設展示エリア更新展示計画
このほかに、本展示エリアは2002年の展示開始から今日まで、原住民意識の高揚にともない、現在法定原住民のエスニックが14族にまで増加していること、同時に展示品の多くが更新されず老化が懸念されること、さらに全体的な空間の区画や展示手法が旧態依然としていたことから、国立台湾博物館の百余年の原住民っコレクションが持つべきイメージとの落差が指摘されるようになりました。そこで、関連するコレクションの歴史的な連続性を展開するため、文物の社会的なカテゴリーの広泛さと伝統と変遷の特質を兼ね備えることを基本的な方向に定め、常設展に対する大幅な更新を行いました。

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